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交通事故

2018年03月31日

交通事故で後遺障害が残り物損被害も生じているときに被害を回復する手順

交通事故でケガをした場合、加害者側の任意保険会社から賠償金を支払ってもらうことができます。

  • 事故処理が終わった後にどのように手続きを進めていけばよいのか
  • 治療を進めていく際の注意点
  • ケガが完治しなかった場合の対処法(後遺障害等級認定)
  • 請求できる費目
  • 保険会社に請求する方法

この記事では、これらのポイントについて解説します。

目次

  1. 加害者が保険に加入していない場合・自転車だった場合
  2. 事故直後の対応
  3. 治療を開始した後の流れ
  4. 保険会社との示談交渉の進め方
  5. 症状固定後は後遺障害等級認定の手続きを進める
  6. 後遺障害が残った場合に任意保険会社に請求できる賠償金の内訳
  7. 「過失割合」がどの程度になるかを想定しておく
  8. 保険会社との交渉を進める
  9. 示談交渉がまとまらなかった場合にとるべき手段は?

加害者が保険に加入していない場合・自転車だった場合

加害者が任意保険や自賠責保険に加入していないという方や、加害者が自転車だった方は以下の記事を参考にしてください。

  • 加害者が無保険だった場合
  • 加害者が自転車だった場合

事故直後の対応

交通事故の被害にあい、現場で警察の処理を終えたあとは、交通事故被害の回復に向けた具体的な準備を進めていくことになります。 保険会社とのやりとりや、必要な書類の収集など、進めていくべき準備は少なくありません。

加害者が加入する保険会社からの連絡を待つ

交通事故で負った被害に対して適切な金額の賠償金を受け取るためには、相手の保険会社と連絡を取れるようにしておくことが重要です。 事故が起きたときには、通常、加害者が自分の加入している保険会社に連絡し、その保険会社の担当者から被害者に連絡が来ます。 車を運転する人は、交通事故に備えて自賠責保険と任意保険に入っていることが一般的です。事故の被害は、加害者が加入するこれらの保険から保険金を支払ってもらうことで回復します。 自賠責保険は、法律で全ての自動車の所有者などに加入が義務付けられた保険で、支払われる保険金の限度額が設定されています。限度額を超えた分が、任意保険から支払われるという形です。 加害者が任意保険に加入している場合は、任意保険会社の示談代行サービスによって、加害者の代わりに保険会社の担当者が示談交渉を行います。

加害者の保険会社に自分から連絡をしないといけない場合もある

保険会社に対する連絡は、保険会社が事故状況をすばやく把握するために必要なことです。今後の対応や、保険金支払いまでの期間がどのくらいかかるのか、といったことにも関わってきます。 場合によっては、加害者が保険会社に事故の連絡をしなかったり、連絡したかどうかわからなかったりすることがあるかもしれません。このような場合は、自分から加害者の保険会社に事故の連絡をしておきましょう。 こうした事態に備えて、あらかじめ、加害者が加入している任意保険会社名や保険の内容を確認しておくとよいでしょう。 保険会社への連絡が遅くなると、支払われる保険金が減ってしまう可能性があります。加害者がなかなか対応してくれない場合は、自分から早めに加害者の保険会社に連絡しましょう。24時間フリーダイヤルで相談を受け付けている場合もあります。

自分の加入している損害保険会社への事故報告も忘れずに

交通事故はお互いの不注意が原因で起きることも多く、どちらが被害者でどちらが加害者とは言い切れない場合があります。 「私は被害者だ」と考えていても、自分が加入している保険会社があれば連絡をしておきましょう。自分が加入している保険を利用する可能性もあるので、契約内容を確認するためにも重要なことです。 自分が加入している任意保険に示談代行サービスが付いていれば、保険会社の担当者が代わりに加害者側との示談交渉を行ってくれます。 ただし「もらい事故」のように、事故の原因が100%加害者にあり、自分には全く責任がない場合、示談代行サービスを受けることはできません。加害者もしくは加害者が加入している保険会社と自分で直接示談交渉をすることになります。 自分1人で示談交渉に臨むことが不安な場合は、弁護士に交渉を依頼することを検討してもよいでしょう。任意保険に「弁護士費用特約」が付いていれば、利用することで費用負担を大きく抑えられる可能性があります。 弁護士特約とは、弁護士費用を負担する保険の特約のことをいいます。弁護士特約を利用すると、ほとんどの場合、弁護士費用の実質負担がなく弁護士に依頼することができます。 弁護士特約は自動車保険や火災保険についていることが多く、300万円を限度に弁護士費用をカバーする内容になっていることが一般的です。 被害者が加入していた保険の弁護士特約を使うこともできますし、被害者遺族やその家族の弁護士特約を利用することができる場合もあります。 弁護士に依頼したいと考えている場合には、弁護士特約がついていないか確認するとよいでしょう。 弁護士特約について、詳しくは次の記事で解説しています。

通勤中の事故だった場合は勤務先に連絡し労災を利用する

通勤中や仕事中に交通事故にあい、労働災害(労災)と認められた場合、「労災保険」を使って治療費などの支払いを受けることができます。 労災保険は、正社員やパート、アルバイトなどの雇用形態を問わず、原則として全ての事業主(会社)が加入している保険です。 会社が労災保険の届出や保険料の支払いをしていないこともありますが、そのような場合でも、被害者は労災保険から治療費などの支払いを受けることができます。 労災保険の手続きについて、詳しくは次の記事で解説しています。

治療を開始した後の流れ

交通事故で負ったケガを治療する際に支払った費用は、加害者が加入している任意保険会社から支払ってもらうことが一般的ですが、精算の方法は2つあります。

保険会社に「一括対応」してもらう

1つは「一括対応」という方法です。任意保険会社が窓口になって、被害者が治療を受けている病院などの医療機関に対して、治療費や入院費などを直接支払ってくれる方法です。 交通事故で使える保険は、「自賠責保険」で補償しきれない部分を「任意保険」がカバーするという2段階構造になっています。 一括対応の場合は、任意保険会社が被害者に代わって自賠責保険に対する保険金請求も一括して行ってくれるため「一括対応」といいます。 保険会社が一括対応してくれる場合、被害者自身が病院の窓口で支払う必要はありません。

一括対応が受けられない場合

任意保険会社が必ず一括対応をしてくれるとは限りません。この場合、被害者は、病院の窓口で治療費を立て替えて、あとで保険会社に請求していくことになります。

健康保険を利用するために「第三者行為による傷病届」を提出する

通常、ケガで病院で診療を受ける場合、健康保険を利用できます。これに対して、交通事故で負ったケガを治療する場合、健康保険を利用するためには、健保組合・協会(健康保険組合・協会)に対して「第三者行為による傷病届」という書面を提出する必要があります。

保険会社に支払ってもらえない可能性がある治療費

保険会社が治療費として認めているのは、原則として「医師」による治療です。一方、整骨院や接骨院の施術は、柔道整復師による施術であるため、治療費として認められない可能性があります。 そもそも整骨院での処置は、医師が必要と診断していなければ、治療費として支払ってもらえない可能性があります。 特に交通事故に多いむち打ち症の治療でこれらの施設を利用する方がいますが、事故後なるべく早い段階で整形外科などで医師の診断を受け、「整骨院へ通うべき」ということをカルテに記載してもらいましょう。 このほか、治療費の取り扱いについて詳しくは、次の記事で解説しています。

治療費の打ち切りを告げられたら

治療中に、加害者側の任意保険会社が「治療費の支払いを打ち切る」と通告してくることがあります。 一般的に「治療費の打ち切り」とは、任意保険会社が「治療はそろそろ終わるはず(完治した)」あるいは、「これ以上回復しないところまで治療した(症状固定した)」と主張して、治療費の一括対応をやめることをいいます。 治療費が打ち切りになると、任意保険会社から病院への治療費の支払いが止まるため、被害者は病院から治療費を請求されることになります。 治療費の打ち切りを告げられた場合の対処法について、詳しくは次の記事を参考にしてください。

治療費を支払う経済的余裕がない場合の対処法

保険会社が必ず一括対応をしてくれるとは限りません。その場合、治療費は被害者がいったん立て替え払いして、後から保険会社に支払いを求めていくことになります。 しかし、治療費の支払うことについて経済的に余裕がない方もいるでしょう。そうした場合は、次のような手段を検討してみましょう。

  • 加害者が加入する自賠責保険から「仮渡金」を受け取る方法
  • 任意保険会社に、自賠責保険の分の賠償金を先に支払ってもらう方法
  • 自賠責保険に被害者請求をする方法

仮渡金(かりわたしきん)を受け取る

加害者が加入している自賠責保険の「仮渡金(かりわたしきん)」という仕組みを利用する方法があります。 交通事故の賠償金は、本来は、損害の全てが示談や裁判などで確定してから支払われることが原則です。 しかし、被害者の中には治療費など当面の資金を用立てることに悩む人もいます。そうした人たちのために、損害が確定する前であっても一定の金額が支払われる仕組みが「仮渡金」です。 傷害を負った場合、ケガの程度に応じて、40万円、20万円、5万円の仮渡金を受け取ることができます。

後になって加害者に賠償責任がないことが確定した場合、受け取った仮渡金は返還する必要があります。

任意保険会社から自賠責分の賠償金を先に支払ってもらう方法

任意保険会社の担当者は、自賠責から支払われる賠償金も含めて保険金の提案をします。先に被害者にまとめて保険金を支払い、後で自賠責の分を自賠責保険会社に請求します。 任意保険会社は、自賠責の上限の範囲内であれば、自賠責保険会社から回収できるため、交渉次第では、保険金の一部を先に支払ってくれる可能性があります。 保険金の一部先払いに応じてもらえる可能性がある費目としては、休業損害があげられます。 休業損害とは、交通事故でケガが治るまでの間、または症状固定(これ以上治療を続けても症状が改善しないと医学的に判断されたこと)までの間、仕事を休むことによって減ってしまった分の収入のことをいいます。

自賠責保険に被害者請求をする方法

任意保険会社が、一部先払いに応じてくれない場合でも、自賠責保険会社に「被害者請求」をすることで、先に自賠責保険から賠償金を支払ってもらうことができます。 傷害の場合、ケガの治療費、休業損害、慰謝料などの費目で、120万円を上限に自賠責保険から支払ってもらうことができます。 被害者請求をするには、加害者が加入している自賠責保険会社に必要書類を送ります。 加害者が加入している自賠責保険会社は、加害者に問い合わせるほか、事故証明書を取り寄せることでも知ることができます。 これら3つの手段について、詳しくは次の記事で解説しています。

保険会社との示談交渉の進め方

事故直後に加害者と話し始めた時から、実質的には示談交渉は始まっています。しかし、ケガの状況もはっきりしない内に示談を成立させてしまうと、本来支払ってもらえるはずの賠償金が支払ってもらえなくなる可能性があります。 示談の内容は「和解契約」としてお互いを拘束するので、いったん示談してしまうと、相手が同意しない限り内容を変更することができなくなるからです。 交通事故でケガをした場合、すぐに示談交渉を始めたとしても、ケガの治療費がいくらかかるのかその段階では確定できません。 ケガの治療費については、ケガが完治した時点か、または症状固定(これ以上症状が改善しないと医師が認めた時)の時点で確定することになります。 そのため、示談交渉は、ケガの完治または症状固定のとき(これ以上回復困難であると医師が認めたとき)から本格的に始めたほうがよいでしょう。 示談交渉の進め方について、詳しくは次の記事で解説しています。

症状固定後は後遺障害等級認定の手続きを進める

症状固定になった後は、残った症状について「後遺障害等級認定」の手続きを進めていくことになります。 後遺障害等級認定の制度は、後遺障害の症状の程度に応じて14の等級に分け、損害の額を算定する仕組みです。 等級が認定されると、等級に応じて後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益(後遺障害が残らなければ得られたはずの利益)を保険会社から支払ってもらうことができます。 後遺障害等級が認定されないと、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益を支払ってもらえる可能性がかなり低くなります。 そのため、後遺障害と認定されるかどうかによって、最終的な賠償金の額は大きく変わってくることになります。 後遺障害等級認定の手続きは、自分で申請することもできるし、任意保険会社に任せることもできます。 被害者が自分で手続きをすることを「被害者請求」といい、任意保険会社に任せる方法を「事前認定」といいます。 保険会社に任せておいてよいのであれば、「事前認定」の方が自分の手間が省けて便利とも思えますが、場合によっては、被害者請求で後遺障害等級認定の手続きを進めた方がよい場合もあります。 後遺障害等級認定の手続きについて、詳しくは次の記事を参考にしてください。

物損のみ先に示談することができる

人がケガをするなどの被害(人損)だけでなく、車が壊れるなど物の被害(物損)も発生している場合、人損と物損、両方の被害額をあわせた合計が賠償金として支払われることになります。 ただし、必ずしも物損と人損の被害を同時に請求しなければならないわけではありません。 ケガの治療に時間がかかったり、治療後も残った症状について後遺障害等級認定を受ける場合など、人損の範囲は確定するまでに時間がかかることが少なくありません。 そうした場合は、物損の部分だけ先に示談を成立させることができます。

保険会社も、物損と人損について、それぞれに担当者をつけて交渉を進めることが多いです。

人損が確定するまで時間がかかりそうな場合は、物損の部分について、まずは損害を確定させていきましょう。

後遺障害が残った場合に任意保険会社に請求できる賠償金の内訳

保険会社から賠償額を提示された時に、それが適切な金額かどうか判断できるようにしましょう。

「人」について生じた被害

後遺障害が残った場合に支払われるのは次のような費目です。

治療費

交通事故で負ったケガを治療する際に支払った費用を請求できます。

保険会社が治療費を直接病院に支払う対応をしてくれる場合があります(一括対応といいます)。その場合、保険会社が支払った分の治療費は、当然ながら請求することができません。

休業損害

交通事故でケガが治るまでの間、仕事を休むことによって減ってしまった分の収入を、「休業損害」として賠償してもらうことができます。 休業損害の計算方法については次の記事で詳しく解説しています。

傷害慰謝料

交通事故の被害にあってケガをした場合、治療費だけではなく、入院や通院を余儀なくされて精神的なダメージを受けたことに対する「傷害慰謝料」を支払ってもらうことができます。 傷害慰謝料の計算方法については次の記事で詳しく解説しています。

後遺障害逸失利益

後遺障害の等級が認定されると、認定された等級に応じて後遺障害が残ったことについて逸失利益(後遺障害が残らなければ得られたはずの利益)を支払ってもらうことができます。 後遺障害逸失利益の詳しい計算方法については、次の記事を参考にしてください。

後遺障害慰謝料

後遺障害の等級が認定されると、認定された等級に応じて後遺障害が残ったことについて慰謝料を支払ってもらうことができます。 後遺障害慰謝料の詳しい計算方法については、次の記事を参考にしてください。

「物」について生じた被害

まず、車が修理可能な場合は、修理費用を請求することができます。修理費用の計算方法は次の記事で詳しく解説しています。

車を修理できても、事故によって車の価値が落ちてしまった場合、その落ちた車の価値を損害として賠償してもらえる可能性があります(評価損)。評価損について詳しくは次の記事で解説しています。

車が修理できないほど壊れてしまった場合(あるいは、修理できても、その費用が車の時価額を上回ってしまうような場合)は、「全損」として、車の時価額を支払ってもらうことになります。 車の時価額の計算方法については、次の記事で詳しく解説しています。

この他、車を修理する間、または買い替える間に代車(レンタカー)が必要になった場合、その費用を支払ってもらえる可能性があります。 代車費用について詳しくは次の記事で解説しています。

車以外に発生した被害

衣類や携行品など、車以外の物が破損することで発生した被害についても、賠償を求めることができます。 詳しい計算方法については、次の記事で解説しています。

ペットが死傷した場合

飼い主としてはペットを家族同然の存在と考えていても、残念ながら法律では「物」として扱われます。そのため、ペットが交通事故の被害にあった場合は、物損事故として扱われます。 ペットが事故でケガをしたり死亡したりした場合に支払われる賠償金については、次の記事で詳しく解説しています。

「過失割合」がどの程度になるかを想定しておく

交通事故では、加害者の不注意(過失)によって発生する場合もありますが、被害者にも一定の不注意(過失)がある場合も少なくありません。 そのような場合に、お互いの過失の程度に応じて賠償金の金額を減額する「過失相殺」という仕組みがあります。「双方に不注意がある場合、一方に100%の賠償をさせることは公平ではない」という考え方が背景にあります。 お互いの過失の程度は「過失割合」として、どちらに何%あるのかという形で示されます。 たとえば、過失割合が加害者80%、被害者20%の場合、賠償金が200万円だとすると、受け取れる保険金は200万円の80%、つまり160万円になります。 過失割合は、交通事故が「車同士なのか」「車対歩行者なのか」「車対自転車なのか」「交差点かどうか」「信号の色は赤だったのか青だったのか」といったポイントである程度パターン化されています。 そのパターンの中で自分の事故がどれに近いのかによって、おおよその過失割合が決まります。 過失割合について、詳しくは次の記事で解説しています。

保険会社との交渉を進める

請求できる金額を把握したら、保険会社と賠償金に関する話合い(示談交渉)を進めていきましょう。 双方が納得する条件を話し合って決めることを「示談」と言います。 加害者が任意保険に加入している場合、加害者の代理人として任意保険会社の担当者から示談交渉の連絡が来ます。 被害者が任意保険会社に加入している場合は、被害者の任意保険会社が示談交渉の窓口になってくれることがあります。

停車中の追突事故などのいわゆる「もらい事故」で、被害者に過失が一切ない場合などは、示談を代行してもらうことができません。被害者側の保険会社が加害者に保険金を支出する必要がないため、本来弁護士しか担当できない「非弁行為」になってしまうからです。

示談交渉がまとまらなかった場合にとるべき手段は?

相手方の保険会社と保険金(賠償金)を取り決める手段は、自分自身で示談交渉を行う以外にも、主に3つの手段があります。

  • 弁護士に示談交渉を依頼する
  • ADR(裁判外紛争解決手続き)を利用する
  • 裁判を利用する

弁護士に示談交渉を依頼する

弁護士に示談交渉を依頼すると、これまで自分で進めてきた示談交渉の手続きすべてを弁護士に進めてもらうことになります。 個人と組織である保険会社の間には、もともとの基礎知識や交渉力、情報収集力などの面で大きな差があります。そのため、個人が保険会社と対等に交渉を進めることは容易ではありません。 交通事故紛争の専門知識がある弁護士が示談交渉を担当することで、保険会社と対等な立場で交渉を進めることができ、納得できる内容で示談が成立することを期待できます。

弁護士特約を確認しよう

弁護士に依頼したいけれど、弁護士費用の負担が心配な場合には、自分の加入している自動車保険や火災保険に「弁護士特約」がついていないか確認しましょう。 弁護士特約とは、弁護士費用を負担する保険の特約のことをいいます。弁護士特約を利用すると、ほとんどの場合、弁護士費用の実質負担がなく弁護士に依頼することができます。 弁護士特約は自動車保険や火災保険についていることが多く、300万円を限度に弁護士費用をカバーする内容になっていることが一般的です。 被害者が加入していた保険の弁護士特約を使うこともできますし、被害者遺族やその家族の弁護士特約を利用することができる場合もあります。 弁護士に依頼したいと考えている場合には、弁護士特約がついていないか確認するとよいでしょう。 弁護士特約について、詳しくは次の記事で解説しています。

ADR(裁判外紛争解決手続)を利用する

「ADR(裁判外紛争解決手続)」とは、示談交渉がまとまらないときに、公正中立な第三者が間に入り解決を目指す裁判以外の手続きのことをいいます。 交通事故の場合に、主に利用されているADR機関は「交通事故紛争処理センター」と「日弁連交通事故相談センター」の2つです。どちらも無料で利用できます。 交通事故紛争の解決のために利用されるADR機関は複数ありますが、主に利用されていて、紛争解決の可能性が高い機関は「交通事故紛争処理センター」と「日弁連交通事故相談センター」です。 どちらの機関も、法律相談や保険会社(共済組合)との示談(和解)あっせんなどのサポートを無料で行ってくれます。

示談(和解)のあっせんとは、被害者と保険会社との話合い(示談交渉)では決着がつかないときに、弁護士などの専門家が間に入り、判例やその他の資料を参考に、公平・中立な立場で示談が成立するよう手伝ってくれる手続きです。

ADRを利用すると、保険会社(共済組合)と直接示談交渉する場合よりも高額の賠償金で示談(和解)が成立することを期待できます。 任意保険会社が提案する賠償額は、裁判で認められている賠償額(裁判基準)よりも低いことが一般的ですが、この2つのADR機関では、交通事故の争いに精通した弁護士が、裁判基準に近い賠償額をあっせん案として提示してくれるからです。

裁判基準とは、裁判例をもとにした基準で、日弁連交通事故相談センターが発行している「損害賠償額算定基準」(通称「赤い本」)という本で確認することができます。そのため、「弁護士基準」「日弁連基準」と呼ばれることもあります。

ただし、利用にあたっては注意すべき点もあります。事故の事実関係に深刻な対立があると、示談(和解)あっせんを受けられない可能性があるという点です。 たとえば、「事故についてお互いにどの程度の落ち度があったのか(過失割合)」という点や、「後遺障害の等級が適切だったかどうか」という点について争いがあった場合です。 示談(和解)あっせんは、第三者が間に入ってくれるとはいえ、基本的にはお互いが歩みよって納得できる着地点を探る手続きです。 そのため、こうした事実関係に深刻な対立がある場合は、ADRでの解決になじまないといえるでしょう。その場合、裁判手続きを利用することを検討しましょう。 この他、ADRを選ぶ際の注意点については、次の記事で詳しく解説しています。

裁判をする

裁判では、当事者が、証拠を提出するなどして、自分の言い分を裁判官に認めてもらうための活動を行ないます。裁判官は、それぞれの言い分を証拠によって吟味して、「判決」という形で判断を示します。 ADRは、歩み寄って妥協点を目指す手続きなのに対して裁判はお互いの主張を述べて、白黒はっきりつけて解決する手続きです。 自分の言い分を認めてもらうためには、証拠に基づいて「その言い分が事実である」ということを証明する必要があります。 裁判は手続きが厳密で、訴状の書き方や証拠の集め方、証人尋問や本人尋問の対処法など、専門知識や訴訟技術が求められます。 そのため、経験の乏しい個人が一人で裁判に臨んでも、期待どおりの金額が認められない可能性があり、弁護士に依頼することが一般的です。

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