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症状固定

2016年05月26日

交通事故の治療費打ち切りの対策・対処 - 適切な症状固定に向けて

交通事故の被害に遭い、怪我の治療に専念していると、保険会社から「改善が見込めないので、治療を打ち切り、症状固定としましょう」などと言われることが多くあります。ただし治療費を負担する保険会社が、その金額をできる限り少なくしようという意図で言う場合もあり、本当に治療の効果がないとは限りません。 症状固定となればその後の治療費は被害者の負担となってしまいます。また、治療の効果があるのに打ち切ってしまっては、治るはずの怪我が後遺症として残ってしまう可能性もあります。治療に専念し、しっかりと治癒するためにも、治療費を打ち切られないための対策や、打ち切りと言われたときの対処法を学びましょう。

目次

  1. 症状固定とは
  2. 打ち切られないための対策
  3. 打ち切りと言われたときの対処法

症状固定とは

症状固定とは、治療を続けても症状がこれ以上良くならないと判断され、後遺症が確定することを指します。症状が固定して初めて正しい後遺障害の等級認定が可能となるので、治療中に保険会社と示談することは避けるべきです。

症状固定後の治療費

治療を続けても効果がないと判断されるので、症状固定後の治療費を保険会社は負担してくれません。また、休業損害の支払いも打ち切られてしまいます。一方で、症状固定後は後遺障害認定を受けて、慰謝料や逸失利益の請求を行うことが可能です。

症状固定を判断する時期

後遺障害認定により、慰謝料などを受け取るよりも、怪我や障害が完治することが何より重要でしょう。症状固定の時期は、症状によって一律に決まるものではなく、治療の効果が出ている限りは症状固定と判断すべきではありません。 しかし、多くの場合では、保険会社の勝手な判断で治療費の打ち切りが告げられてしまうのです。保険会社は事故当初の「全治○か月」という診断書などを基に、打ち切りを打診してきます。 実際に治療を施した結果、当初の予想以上に時間がかかってしまうことも往々にして起こります。治療の効果が出ている状態で後遺障害認定を受けても、正しい等級に認定されるのは難しくなります。治癒してきているという診断書では、後遺症が残るかどうかも判断できないのです。 適切な治療と後遺障害の認定を受けるために、治療中にできる対策と、打ち切りと言われたときにできる対処法を把握しておきましょう。

打ち切られないための対策

保険会社から治療費の打ち切りを告げられないためには、保険会社に「根拠」を与えないことが重要です。以下のような点がポイントとなります。

  • 事故後すぐに通院を開始する
  • 十分な通院実績を作る
  • 治療方法や投薬を変える

事故後すぐに通院を開始する

追突事故などでは、むち打ちを患うことがよくありますが、事故当初は自覚症状がなく、2,3日後に痛み出すことも多くあります。また、軽度な症状の場合には、通院を後回しにしてしまうこともあるでしょう。 しかし、事故と傷害の関連性を示すためにも、すぐに通院を開始することが重要です。物損事故として処理されている場合には、すぐに人身事故に切り替えましょう。 事故から時間が経っていると、保険会社は事故との関連性を認めたがらず、そもそも物損事故の場合には、治療費を負担してくれないのです。

しっかりと通院する

通院頻度が少ないと、治療の重要性が低いと捉えられ、早々に治療費の打ち切りを打診されてしまいます。過度な通院は必要ありませんが、後遺症が残ってしまうような重症のケースでは、しっかりと通院することが重要です。 慰謝料請求を考えても、2日に1回の頻度では通院することが望ましいでしょう。通院慰謝料の計算方法は「交通事故による通院・入院に対する慰謝料 - 自賠責・裁判基準による相場と計算方法」をご覧ください。

治療方法や投薬内容を変える

一定期間同じ治療方法だけが行われていると、治療による改善が見られていないのではないかと判断される場合があります。神経障害や精神障害の場合には、治療方法や投薬の内容が変わらなくなった時点が症状固定となるのです。 また、通院頻度は高いけれども、毎回マッサージのみというのも注意が必要です。機能傷害の場合には、リハビリによって回復の期待がなくなった時点が症状固定となります。リハビリに終始し、改善が見られない場合には、治療費が打ち切られる危険性が高まるのです。 症状によっても効果的な治療方法は当然異なるため、主治医とコミュニケーションをとって、現在どのような治療を行っていて、どういう効果を期待できるのか、今後はどういった治療を行うのかなど、不安に思ったら密に相談しておきましょう。

打ち切りと言われたときの対処法

通院中の対策を行ったとしても、いつかは打ち切りを告げられるタイミングが来てしまいます。もし、まだ治療により効果が出ているようであれば、主治医に相談し、その旨が記載された最新の診断書を作成してもらいましょう。 それでも治療費が打ち切られてしまったらどうすべきでしょうか。治療の効果が出ているのであれば、通院を止めるべきではありません。治療費に関しては、自賠責保険の被害者請求によって確保することが可能です。詳しくは「交通事故における自賠責保険での慰謝料や治療費の相場と請求方法」をご覧ください。

治療費の打ち切りや症状固定のタイミングは、保険会社とトラブルとなるケースが非常に多くなっています。経験豊富な保険会社の担当者と、医療も法律も知識のない個人が対等に交渉することは難しいと感じる場面も多いでしょう。そのような場合には弁護士に保険会社との交渉を代理してもらい、治療に専念するのも一つの方法です。 交通事故では多くの場面で弁護士の力を必要とします。保険会社との交渉はもちろんのこと、医師とコミュニケーションをとり、適切な診断書の作成もお願いしやすくなります。その後の後遺障害認定や慰謝料請求でも、より適正な金額を受け取れる可能性が高まります。まずは早めに相談することをおすすめします。

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